社長挨拶

ISOマネジメントシステム（MS）の認証制度が日本に導入されてから30年以上が経ち、信頼の証として、また品質維持・改善の仕組みとして社会に広く普及・定着しています。製品の品質からスタートしたISO MS規格は、サービスも含む仕事全般の質の管理へと拡大され、幅広い産業分野をカバーしています。また環境や情報セキュリティといった異なる活動側面にも対応できる規格へと進化・発展を続けてきました。審査の観点でも、規格への適合性及び文書管理から、目的・目標の達成の程度（有効性）へと視点が広がってきています。ISO MS認証は、社会や市場の変化に柔軟かつタイムリーに応えるための仕組みとして、その役割と期待は今後ますます高まっていくものと考えています。

日本検査キューエイ株式会社［JICQA（ジックキューエイ）］は、1992年10月に国内初の認証機関として、日本鉄鋼連盟と大手鉄鋼会社の支援を受けて、日本検査株式会に設置されたISO 9000部会を母体として設立されました。まずはオランダの認定機関から認定を受けて事業を開始し、その後設置された国内認定機関から逸早く認定を取得しました。JICQAは日系認証機関として、ISO 9001（品質）、ISO 14001（環境）、ISO/IEC 27001（情報セキュリティ）の日本第一号登録を果たしたパイオニアです。鉄鋼・金属加工等の製造業から建設、食品、運輸、公共行政、医療介護等サービス業まで幅広い業種を対象とし、認証領域も品質や環境を中心に、労働安全衛生、航空宇宙、食品安全、情報セキュリティ、自動車産業などに広がっています。また、JIS製品認証、温室効果ガス（GHG）排出量検証、サステナビリティ報告書の第三者検証・保証、その他個別ニーズに応える監査などにも取り組んでおり、お客様の多様なニーズに応える信頼性の高い認証機関としてご評価いただいています。

ISOマネジメントシステムが普及・定着し、お客様の製品・サービスの品質が改善・向上する一方で、我が国を取り巻く内部・外部環境は日々変化し、そのスピードは急激に早まっています。少子高齢化による生産年齢人口の減少、経済のグローバル化と自国第一主義に見られるローカル化の同時進行、デジタル技術の進展とそれを契機とした産業構造・ビジネスモデルの変革など、社会・市場環境の変化が大きく進展する中、日本企業は一層の競争力（生産性）向上が求められています。JICQAは、変化する環境下においてこそ真の力を発揮するISO MS認証で培った力量（改善促進力）をベースに、リスクと機会の両面に対峙するお客様のニーズや価値に寄り沿って考え続け、期待にお応えできるサービスが提供できるように努力を続けてまいります。

今後とも、JICQAをご愛顧、ご活用くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。